有珠火山における電磁気観測
佐波瑞恵・西田泰典・茂木透・鈴木敦生(北大)・高倉伸一・松島喜雄(産総研)
北海道有珠火山は,2000年3月31日より西山山麓,金毘羅山で次々と噴火した.噴火で形成された西山火口周辺では,噴火活動に伴う地殻変動によってできた割れ目沿いに地熱噴気帯が生成されている.現在も活動範囲が拡大していることから,地下では活動的熱水系の存在が予想される.この熱水系の構造発達の推移をモニターするため,西山火口域では全磁力観測,自然電位(SP),高密度電気探査などの電磁気観測を続けている.これらのうち,SP分布観測と高密度電気探査の経年変化についての結果を報告し,定量的な議論を行う.