5月13日朝までの噴火回数・地震回数をアップデートしました。
諏訪之瀬島において5月12日13:59に比較的規模の大きい爆発が発生しました。地震動の最大振幅は7mkine(空気振動により励起された部分を除く)、空気振動は60Paでした(地震波形)。この地震動、空気振動の大きさは1989年以来火山活動研究センターが行っている観測の中でも比較的規模の大きいものです。5月12日午前、井口、神田が鹿児島県消防防災課職員・鹿児島地方気象台調査官とともに、鹿児島県の防災ヘリコプター「さつま」に乗り、諏訪之瀬島の火口周辺の状況を観察しました。2000年12月に形成された火口(火孔2、火孔3)のうち、火孔2が拡大して火口1とつながり、結果的に火口1が北東方向に拡大していることが確認されました(昨年12月の様子)。噴煙は、かつての火孔2付近から活発に放出されています。火口1の中心付近では少量の白煙が上がっていますが、火孔3は表面上は全く活動していません。写真は順に、火口を中心に北東から北へヘリが旋回していく際に撮影しました。
写真1、写真2、写真3、写真4、写真5、写真6、写真7、写真8
諏訪之瀬島からの連絡によれば、5月11日18時〜19時頃に中之島から諏訪之瀬島へ漁船で移動中の漁師が、噴石の飛来を目撃しました。御岳火口の中心から400〜500mほど飛んだそうです。爆発的な活動に推移している可能性があります。
5月9日の朝から火山性微動が発生し始め,11時ごろから微動の回数が増加しました。この活動は,21時ごろから微弱な空気振動を伴う,やや爆発的な活動に変化しています。空気振動を伴う活動は,1999年6月以来のものです。1994年以前の爆発活動の激しい時期に比べると空気振動の振幅も小さく,発生頻度も少ない状況ですが,1995年以降では,最も高いレベルにあり,今後,1994年以前のような,爆発的な活動に推移する可能性もありますので,火山活動に注意してください。