火山噴出物の放出に伴う災害の軽減に関する総合・・・

火山活動研究センターはインドネシアの火山を対象として島弧火山の噴火機構に関する国際共同研究を実施してきた。インドネシアは127の活火山を有する世界最大の火山国である。インドネシアと日本はともにプレート沈み込み帯にある島弧であり、活火山を多く抱え、数多くの噴火が発生している共通点がある。京都大学防災研究所は1993年にインドネシア・地質鉱物資源総局(現エネルギー鉱物資源省地質庁)との国際学術交流協定を締結し、共同研究を約20年にわたって実施してきた。

これまでに、西ジャワのグントール火山、中ジャワのメラピ火山、東ジャワのスメル火山などの火山を対象として、火山活動とテクトニクスの関係、マグマ上昇過程、爆発機構を明らかにしてきた。2010年のスマトラ島シナブン火山とメラピ火山の噴火では、緊急調査を実施し火山活動評価と予測を行った。

このような実績をもとに、2013年度には地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS)「火山噴出物の放出に伴う災害の軽減に関する総合的研究」の代表機関として採択され、インドネシアとの共同研究をさらに発展させている。

SATREPS火山噴出物の放出に伴う災害の軽減に関する総合的研究
SATREPS
図.SATREPSプロジェクトにおける対象火山.

Kelud火山2007年噴火でできた溶岩ドーム

 

 

写真.Kelud火山2007年噴火で出来た溶岩ドーム