山頂噴火の予知システム


■観測坑道による山頂噴火の予知システム
 山頂噴火の数分から数時間前に山頂方向が隆起し、山体が膨張することがハル夕山の観測坑道内に設置した水管傾斜計と伸縮計により確認され、噴火予知の研究を進める上で重要な成果が得られた。山体の変形量は微小であるため観測坑道のようにノイズの少ない良質のデータが得られる環境での観測が重要である。
 現在、観測所内でぱ観測坑道からテレメータされてきたデータを電算機によってオンライン処理し、火山活動の状態を表示すると共に噴火の可能性が高まった場合は警報を発生するシステムが実験的に稼動している。





昭和62年10月23日11時57分に噴火が発生しているが、約2時間前から山頂の隆起などを示す傾斜・伸縮変化が観測され、噴火の約1時間前に「臨界状態(CRITICAL)」に達したと判定された。


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