設立の経緯
火山活動研究センターの前身である桜島火山観測所は昭和35年に設立された。京都大学が桜島に火山観測所を設置した背景には昭和30年から南岳の山頂火口において始まった爆発的な噴火活動がある。当時、地元の要請にこたえて桜島の調査を行った佐々憲三教授は桜島の噴火が長期間継続することを予見し、恒常的な火山観測施設が必要なことを痛感した。当時、本学は阿蘇山に火山研究施設をもっていたが、本学が2番目の火山観測施設を持つに至ったのは関係する国の機関と地元鹿児島県との協議の結果である。桜島における火山観測所はその設立の経緯からして社会的貢献の側面が非常に強いといえる。桜島火山観測所設立時の要覧には「大学、文部省当局の厚意、配慮と、地元の方々の力強い援助が、本所設立に対して大きな意義をもつている。火山研究のように直接自然と相対する学問にとつては、その土地の方々の理解と協力が缺かせないことを考えると(中略)その基礎はしつかりしたものに支えられているといつてよいであらう。」と記されており、火山に限らず防災に関する学問分野では社会的側面が如何に重要であるかを窺い知ることができる。 |
沿革
歴代施設長
初代所長
佐々憲三教授 |
桜島火山観測所時代 教授 佐々憲三*(1960年12月~1963年3月) 教授 吉川宗治*(1963年4月~1964年3月) 教授 石原藤次郎*(1946年4月~1964年5月) 教授 吉川宗治*(1964年6月~1966年5月) 教授 吉川圭三(1966年6月~1973年3月) 教授 村山朔郎*(1973年3月~1973年4月) 助教授 加茂幸介(1973年5月~1973年10月) 教授 加茂幸介(1973年11月~1994年3月) 教授 田中寅夫*(1994年4月~1995年3月) 教授 石原和弘(1995年4月~)火山活動研究センター時代 教授 石原和弘(~2007年3月) 教授 大志万直人*(2007年4月~2009年3月) 教授 石原和弘(2009年4月~2012年3月) 教授 井口正人(2012年4月~現在) * 兼任 |