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教授 井口正人 京都大学防災研究所火山活動研究センター 教授 井口正人

インドネシアは日本と同じようにプレートの沈み込み帯に位置する火山国です。また,両国とも火山周辺に多くの人々が暮らし,噴火がひとたび発生すれば,噴石や火砕流など噴出物による直接的な被害に加え,その後に発生する土石流などの2次的な災害が発生するなど,災害の発生においても共通点があります。京都大学防災研究所は,火山および土砂災害のそれぞれにおいてインドネシアとは20年以上にわたる共同研究の歴史がありますが,本プロジェクトにおいては,噴出物を伴う火山噴火災害は,根本的に噴火の規模が災害の規模を決めるという認識の下,これまでの火山噴火予知研究と土砂災害研究の融合させることによって,火山災害の軽減のための研究を行います。我が国におけるこれまでの研究成果をインドネシアに導入し発展させることに加え,火山噴火災害の発生頻度の高いインドネシアの事例研究は,今後,噴火活動の活発が懸念される桜島などの我が国の火山における研究と災害軽減策にその成果をフィードバックすることができます。