スメル火山における地震観測データ伝送のデジタル化

インドネシア・ジャワ島東部にあるスメル火山では20094月まで小規模なブルカノ式噴火が1日に100回程度のペースで頻繁に繰り返され来ましたが,数カ月の静穏期を経て2009年末には山頂に溶岩ドームが形成され始めているのが確認されました.溶岩ドームは成長を続け,先端は溶岩流として流れています.現在は,15分程度の間隔で小規模なガス・バートイベントが繰り返されているだけであり(Nishimura et al., 2012Bulletin of Volcanology),マグマの山頂への上昇は少ない状態と考えられます.今後,懸念されるのはマグマの上昇量の増加による山頂の溶岩ドームの破壊と火砕流の発生およびそれに起因する土砂災害であり,本プロジェクトにおいて解決する課題です.201412月にスメル火山の東南東8kmにあるLeker観測点において地震観測データ伝送のディジタル化を図ってダイナミックレンジを確保することにより,規模の大きい火山性地震や火砕流および土石流発生に伴う大振幅の振動に対応できるようにしました.

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写真1.スメル火山山頂のJonggring Seloko火口の溶岩ドームとガス・バートイベントの発生.火山灰は少ない.

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写真2.夜間におけるガス・バートイベントの発生.山頂が赤く光るように見える.

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写真3.Leker観測点におけるデータ伝送用のアンテナ.ディジタル伝送はパラボラアンテナを使用した5.8GHz帯のWi-Fi伝送である.八木アンテナは既設のVHF帯のFM伝送である.

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